2021-06-01 第204回国会 参議院 経済産業委員会 第7号
デジタル化はこれは既に政府が取り組んでいることでありますが、中でも、やや私の専門分野に入っていくんですが、キャッシュレス化とか、あるいは信用力が高い中銀デジタル通貨の発行などを通じてキャッシュレス化を前に進めていくというのも一つ重要な生産性向上策になっていくのかなと思います。
デジタル化はこれは既に政府が取り組んでいることでありますが、中でも、やや私の専門分野に入っていくんですが、キャッシュレス化とか、あるいは信用力が高い中銀デジタル通貨の発行などを通じてキャッシュレス化を前に進めていくというのも一つ重要な生産性向上策になっていくのかなと思います。
そういう形で情報を共有しておりますし、日本銀行の中でも実は中銀デジタル通貨の研究チームを立ち上げておりまして、体制強化を図って取組を加速しております。今後も必要な取組をしっかり進めてまいりたいというふうに思っております。
例えば、欧州中央銀行、ECBとの共同プロジェクトというのをやっておりまして、これを通じまして中銀デジタル通貨に応用し得る技術についての知見を蓄積してきたところでございます。
日本銀行は、現時点におきましては中銀デジタル通貨を発行するという計画はございませんが、世の中の技術革新のスピードは大変速いということですし、今後社会のニーズが急激に高まってくる可能性もあるというふうに考えられます。そうした事態に的確に対応できるよう、しっかりと準備を進めておく必要があるというふうに思っております。
この間、いわゆるフィンテック企業あるいは銀行など民間部門が発行するデジタルマネーも多々ある中で、日本銀行としては中央銀行のデジタル通貨に関する調査研究を進めると同時に、こうした民間マネーの利用を促進していくことで、中銀デジタル通貨が目指す決済機能の向上の実現を達成していくことが重要であるというふうに考えております。
それから、御指摘の中銀デジタル通貨でございますが、これにつきましては、まずその技術的な安定性がまだ確保されていないということ、それから、中央銀行自身がデジタル通貨を発行するとなると、民間銀行の預金貸出業務に影響を与えるという可能性もあり、実は先進国の各国中央銀行は非常に慎重でございます。日本銀行も現段階で自らデジタル通貨を発行する計画は持ち合わせてございません。